3回目の入院を決意
現在、わたしは朝・晩2回のインシュリン注射をしています。そして毎日、自己血糖測定器で朝食前と夕食前に血糖値を測定しています。日によって多少の血糖値の幅はあるのですが、だいたい120~180の間で安定しています。(この血糖値もあまり良くはないのですが・・・)
しかし近頃、昼食2時間後の15時ぐらいになると、なんとも言えない疲労感と、意識が飛びそうな感覚が日に日に強くなってきました。つい最近の定期健診で主治医に相談すると、「いま打っているインシュリンは15時頃に一番効くはずなので、ひょっとしたら低血糖を起こしているかもしれない」と言われました。
「低血糖の症状は自分でも何度か経験しているので、多分低血糖ではないと思うのですが・・・」と主治医に話すと、一度、その時間に血糖値を測定してみてくださいと言われ、会社に自己血糖測定器を持って行き、血糖値を測定しました。その結果、
538!!
がっが~ん。なんと血糖値が500を超えていました・・・。
血糖値が400を超えるといつ倒れてもおかしくないということをどこかのサイトで見たことがあるので、びっくりしました。ちなみにその日、自宅に帰った後、いつものように夕食前に血糖値を測定すると190でした。
普通は昼食を食べた後、血糖値の上昇と共にインシュリンが効きだすのですが、
現在のわたしはインシュリンが効くタイミングがずれている状態だと思います。
わたしは娘の結婚式で泣くことに決めているので、まだまだ死ぬわけにはいきません。そこで昼食前にもインシュリンを打つ1日3回のインシュリン注射に変えようと決めました。そこで自分にあったインシュリンの量・種類を調べるため、糖尿病での3回目の入院を決意しました。
仕事の関係で11月10日以降の入院になるので、入院までの約15日間は倒れないように気をつけなくては・・・。
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更新日 : 2006年10月27日 | コメント (2)
入院まで、糖尿病の内服薬を服用
わたしはインシュリンを打っているのですが、インシュリンを打つ前は糖尿病内服薬を常時飲んでいました。ただひと言、糖尿病内服薬と言ってもいろいろな種類があります。ご存知のとおり、糖尿病はインシュリン不足によって血糖値がどんどん上がっていくという問題があります。この問題を解決するために、いろいろは方法があります。
1.すい臓にインシュリン分泌を促進させる(スルホニル尿素(SU)薬)
グリベンクラミド(オイグルコン)
グリクラジド(グリミクロン)
グリメピリド(アマリール)
アセトヘキサミド(ジメリン)
2.1よりも短時間にインスリン分泌を促進させる(フェニールアラニン誘導体)
ナテグリニド(スターシス)
ミチグリニド(グルファスト)
3.インシュリンの動きを活性化させる(チアゾリジン誘導体)
塩酸ピオグリタゾン(アクトス)
4.食べた物の消化・吸収を遅らせる(α-グルコシダーゼ阻害薬)
ボグリボース(ベイスン)
アカルボース(グルコバイ)
5.食べた物からできる糖の量を減らす(ビクアナイド(BG)薬)
塩酸ブホルミン(ジベトスB)
塩酸メトホルミン(グリコラン)
ざっとこんな感じでしょうか?わたしはこれまで、「1」「3」「4」を服用したことがあります。ただ、「4」の薬の副作用で急性肝機能障害を起こしたことがあります。この薬の副作用の肝機能障害で患者さんが亡くなったという記事も読んだことがあります。
わたしは薬を飲んでるから大丈夫だという安心感を持っていたのですが、この記事を読んでやはり糖尿病の経口薬は血糖の上昇を抑えるために、身体の自然な流れ・作用を狂わすので、できることなら飲まないほうがいいと思いました。
しかしながら、次の入院まで15日以上もあり、昼食後2時間の血糖値が500近くあるわたしはこの状態を入院まで続けるわけには行きません。そこで考えました。いま一番の問題は昼食後2時間の血糖値。解決方法は2つ。
A.昼食前にスルホニル尿素薬を飲んで、すい臓に負担をかけてでもインシュリンを分泌する。
B.昼食前にα-グルコシダーゼ阻害薬を飲んで食べた物の消化を遅らせて血糖値の上昇を抑える
わたしが選択したのは「B」。α-グルコシダーゼ阻害薬では肝機能障害の副作用があるにもかかわらずこちらを選択しました。それは何故か?
2型糖尿病患者であるわたしのインシュリン注射は、すい臓を休ませるという意味もあるそうです。酷使したすい臓を休ませ、復活する事を期待しているわたしにとって、すい臓に負担をかけることを避けたかったからです。
ですので、いまはインシュリン注射と共にボグリボースを服用しています。いまは副作用はないのですが、ただ、このボグリボースを飲むと、お腹がいつも張っているような感じで、さらに「おなら」がどんどん出てきます。ほんとよく出ます・・・。
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更新日 : 2006年11月 8日 | コメント (2)
インシュリン決定(入院生活1日目)
いよいよ、3度目の入院生活のスタートです。
糖尿病での入院ってどんな感じなのかをお伝えできればいいのなって思っています。ただ、わたしの今回の入院の目的はインシュリン注射を2回から3回に変えるための入院ですので、糖尿病で初めての入院とは少し事情が違います。
一番の違いはと言うと、自分が分泌するインシュリンの量を調べる検査がないということです。この検査は1日に排出する尿をすべて容器に貯めて、それを調べることによって、インシュリン分泌量がわかるというものです。この検査はインシュリン注射を打つ前の検査のような気がします。なので、おそらく初めて糖尿病で入院する人はこの検査があると思います。
さてさて、これから試していくインシュリンの種類と量が決まりました。いままでわたしが使っていたのは、インシュリンの効きが即効性の成分が3割、持続性の成分が7割のものを打っていました。それを今後は、朝晩は超即効性の成分が3割、持続性の成分が7割のものに変えます。
この超がつく事によって、いままでインシュリン注射を打ってから30分~1時間後にしていた食事が、注射後すぐに食べることができるようになります。そして、昼は超即効性の成分が10割のインシュリンを打ちます。
こんな感じです。
朝:ノボラピッド30ミックス注(14単位)
昼:ノボラピッド注300(6単位)
晩:ノボラピッド30ミックス注(14単位)
これから、このインシュリンの種類、単位(量)を自分に合わせていくために、1週間単位で調整していきます。それにしても、人間のインシュリンを分泌する能力ってすごいと改めて感じました。この機能が壊れるとほんと大変ですよ~。気をつけてくださいね。
それ以外にした検査は、心電図とレントゲン。合併症の兆候や他に悪いところがないかも今回の入院で検査します。
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更新日 : 2006年11月14日 | コメント (0)
病院の糖尿病食(入院生活2日目)
入院して一番辛いのが、食事療法である糖尿病食。朝食8時、昼食12時、そして夕食が18時。つまり夕方18時にご飯を食べたら翌日の8時まで何も食べられないのです。確かにこの生活は決まった時間に決まったカロリーの食事を食べる規則正しい生活です。しかし退院後にこんな生活は出来そうにありません・・・。
また、自分の身体の血糖値の推移を調べるため1日7回(朝食前・朝食後2時間、昼食前、昼食後2時間、夕食前、夕食後2時間、そして寝る前)、採血して血糖値を測定するので間食でもしようものなら、すぐに血糖値に現れてしまいます。いまの目覚めは注射で起きるという痛い生活でもあります。
これが病院での糖尿病食です。
(朝食:8時)
ごはん、味噌汁、ほうれん草のおひたし、そしてバナナと牛乳。わたしは牛乳が飲めないので、牛乳は残しました。今日はご飯だったのでまずまずなのですが、パンのときは結構辛いです。
(昼食:12時)
ごはん、きゅうりのカリフラワー(?)のおひたし、ごぼうとこんにゃくの煮物、そして鮭とレンコンです。この昼食には非常に満足。
(夕食:18時)
ごはん、クリームシチュー、きゅうりの酢の物、鶏肉のシチュー。牛乳嫌いのわたしは、食べることのないクリームシチューが出てきたのですが、明日の8時まで食事がないので、食べないわけにもいきません。もちろんゆっくり時間をかけて完食です。
病院での食事でつくづく感じるのは、空腹が最高の調味料であるということです。好き嫌いというのは、空腹でも変わりに食べるものがあるから生まれるような気がします。
食べるものがこれしかない。これを食べならければ、辛い辛い空腹感が待っているということを身をもって知れば、何でも美味しく食べられますよ。しかし退院したらこんな辛い生活はちょっと・・・。
ただ、この空腹感に打ち勝った暁には、体重が落とすことができますよ。ちなみに入院時の体重は66.6キロ。2日目の体重は65.5キロとたった1日で約1キロ体重が落ちました。退院時までには63キロぐらいを目指します。
今日の検査は頚動脈(首筋)エコー。腹部エコーは人間ドック時にしたことがあるのですが、頚動脈エコーは入院時のみに行っている検査です。合併症がでてきているのかの検査です。
最後に1日3回のインシュリン注射に変えて初めての血糖値は
朝食前:121 (100 +21)
朝食後:275 (160 +115)
昼食前:195 (100 +95)
昼食後:126 (160 -34)
夕食前:119 (100 +19)
夕食後:301 (160 +141)
寝る前:227 (160 +67)
※カッコ内は理想の血糖値とその差です。
どうも朝、晩の超即効性3割+持続性7割のノボラピッド30ミックス注の効きが悪く、昼食前に打っている超即効性10割のノボラピッド注300は効きすぎている感がありますね~。これからの微調整が大変になりそうな予感です。
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更新日 : 2006年11月15日 | コメント (2)
壊疽した足の切断を皮膚移植で回避(入院生活3日目)
入院して3日も経過すると、いろいろな入院患者さんと話をするようになります。入院している患者さんの中で、わたしは若い方で、かつ見た目はいかにも元気そうなので気軽に声を掛けてくれます。その中にはわたしと同じ糖尿病患者さんもいれば、癌患者さんもいます。
その患者さん達の話を聞けるって事は、入院しているからそこ聞ける話です。病気は違えど健康になろうという同じ気持ちが、一体感を生んでいるような気がします。その患者さんだけのいろばた会議の中には、わたしの様な比較的若い人間もいれば、おっちゃん、おばちゃん、おじいちゃんと、はたから見れば異様な集まりだと思います。
その中での話は、実際の体験を元に話してくれるので、非常にリアリティーがあり、またリアリティーがある分、説得力があります。
「血糖値コントロールは大切やで、血糖値が高い状態はジワジワ身体をむしばんでいくからな。」
これはおそらく糖尿病に関心がある人なら誰でも知っていることです。別に珍しい話でもありません。しかしこれをインシュリン注射を25年間続け、合併症によって人工透析を行い、そして壊疽から足の切断をお尻の皮膚の移植でなんとか免れたおっちゃんから聞くと、本当に気をつけようと思います。
ジャンボ宝くじで、毎年当選者がいるのは知っていますが、その事実だけで宝くじを買おうという気持ちにはなりませんが、目の前に当選した人がいれば、気合を入れて買ってしまうのと同じでしょうか。
現実味
改めてその大切さに気づいた一日でした。
で、わたしの現実に戻しますと、朝食後と夕食後の血糖値が高いので、インシュリンの量を少し変えました。これで、また7回採血して血糖値の推移を見ることになります。痛いな・・・。
また、今日は眼科受診をしました。少し眼圧が高いので注意するように言われました。糖尿病は眼にもくるので、気をつけなくてはいけません。
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更新日 : 2006年11月16日 | コメント (2)
自己測定器の実力(入院生活4日目)
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更新日 : 2006年11月17日 | コメント (0)
低血糖でブドウ糖静脈注射(入院生活7日目)
午後10時、病室でテレビを見ていると、いつものように低血糖の症状が出てきました。普段なら低血糖症状がでてきたらコーラを飲んで対処するのですが、主治医から病院で低血糖症状が起こったら、すぐに看護士さんに連絡してと言われていたし、本当にこの症状が低血糖症状であることの確認したかったため、看護士さんに連絡して血糖値を測定してもらいました。その結果、血糖値は「63」とやはり低血糖でした。20%のブドウ糖を2本静脈注射してもらい、症状は即座に治まりました。
そこでもう一度、低血糖について調べていていくと、以前から自分の心が壊れていくパニック障害についての不安が解消されたのです。私の場合、低血糖の症状は何ともいえない恐怖感が生まれるところから始まるのです。うまく言えなのですが、ジェットコースターで頂上から一気に下降する瞬間のような、フラッとした感じです。そこから手が振るえ、そして動悸が激しくなり、冷や汗をかくようになります。
人間の身体は低血糖の時には二重、三重の回避システムを用意しているそうです。
1.血糖値が約80mg/dLをきると、血糖値を下げるホルモンであるインスリンの分泌が極端に低下する。
2.次に約65-70mg/dLに低下すると、血糖値を上げるホルモンであるグルカゴン、アドレナリンが大量に
放出され始める。
3.さらに約60-65mg/dLに低下すると、三番目の血糖値を上げるホルモン、成長ホルモンが放出される。
4.最後に60mg/dLをきるようになると、最後の血糖値を上げるホルモン、コルチゾールの分泌が亢進する。
血糖値が50mg/dlを下回ると、大脳のエネルギー代謝が維持できなくなり、精神症状をおこしはじめ、さらには意識消失を引き起こし、重篤な場合は死に至ります。しかし、人間の身体にはこのような回避システムが血糖値50mg/dLにいたるのを防いでいるため、通常は低血糖症になっても意識に異常をきたすには至らないそうです。
その代わりとして、アドレナリンが大量放出されることに伴い、交感神経刺激症状があらわれるそうです。すなわち、低血糖症状の冷や汗、動悸、手のふるえ、そして「死ぬかもしれないという恐怖感」は血糖値が低くなっていて、いま命の危険にさらされているということを認識させるために、出ている症状だと思います。
また、脳はあまりに頻回に低血糖状態を検出すると疲れてしまい、ある程度の低血糖症では回避システムを働かないようになるそうです。つまり、50mg/dLをきっても発動しないようになると、低血糖発作をおこさないまま精神の異常がはじまる。10-20mg/dLをきっても発動しなくなると、低血糖発作をおこさないまま意識がなくなり死亡することもあるそうです。
逆に管理がうまくいっていない糖尿病患者は、脳はあまりに高血糖状態が続くため麻痺してしまい、100mg/dL前後のような普通は低血糖とはみなされないような糖濃度でも低血糖発作をおこしてしまうそうです。
つまり、わたしがパニック障害だと思っていた心が壊れるような感覚は、例え、その時の血糖値が「105」と正常だったけど、血糖コントロールが不良だったため、脳が麻痺していて、低血糖症状である交感神経刺激症状を起こしてたのであれば、すべて説明がつきます。
私の場合、不安が襲った時は低血糖で症状である可能性が高いのです。それさえ知っていれば、もう何も怖いことはありません。事実、低血糖を起こした後に、血糖値をあげると何とも言えない安堵感を覚えます。これは命の危機から脱出したことを脳が認識したのではないでしょうか?
最後になぜ、病院で規則正しい生活をして、同じ時間に同じカロリーの食事をとり、そして同じ量のインシュリンを注射しているのに低血糖を起こすのか?
いま、考えられるのは「温泉」。
週末は病院のお風呂が閉まっているので、こっそり病院を抜け出して近くの銭湯に行き、温泉成分のお風呂にゆっくりと入ったのです。それで、体内に注射したインシュリンの効きが良くなり、そして血糖値が下がりすぎたのだと思っています。
「温泉」は糖尿病に効果はありそうです。自分で体験すると何も疑う余地はありません。
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更新日 : 2006年11月20日 | コメント (0)
糖尿病網膜症の疑い?(入院生活9日目)
入院前に高血糖になったときに、目の内側がなんかしょぼしょぼするので、入院したこともあり、眼科受診を行いました。検査の結果、眼圧が通常より高かいため、緑内障の危険と共に「糖尿病網膜症の疑い」と診断されてしまいました。
「失明・・・」、なんとも言えない恐怖がよぎりました。
糖尿病で失明する可能性があることは知っていました。しかし、それが現実味を帯びてきました。失明したら、仕事なんかまともに出来ません。どうやって生計をたて、家族を養っていくのか?どんな生活になってしまうのか?考えれば考えるほど、恐怖は募っていきます。幸いなことに、まだ糖尿病網膜症の疑いの段階なので、血糖コントロールをきちんと行えば、病状の進行を食い止められるそうなので頑張っていきます。
そこで、改めて糖尿病網膜症について調べてみました。
糖尿病網膜症は糖尿病と同じように、初期は自覚症状が現れず、検査によって異常を発見することが可能で、早期発見であればあるほど、治療の成功率も高いそうです。しかし一度、「真っ赤なカーテンがかすんで見える」などの症状が出てしまうと、病気はもうどうしようもないところまで進んでいて、失明を余儀なくされることも覚悟しなくてはならないそうです。糖尿病網膜症は、その進行の段階によって、単純網膜症、前増殖網膜症、増殖網膜症の3段階に分けられるそうです。
●単純網膜症
初期の糖尿病網膜症です。血管瘤や小さな出血があるそうです。これらは血糖値のコントロールが良くなれば改善することもあり、この時期には自覚症状はほとんどないそうです。
●前増殖糖尿病網膜症
単純網膜症より、一歩進行した状態です。細い網膜血管が詰まっていくと、網膜に十分な酸素が行き渡らなくなるため、酸素を供給するために新しい血管を作り出す準備を始めるそうです。この時期になるとかすみなどの症状を自覚することが多いのですが、全く自覚症状がないこともあるそうです。
●増殖糖尿病網膜症
進行した糖尿病網膜症で重症な段階です。黒い影やゴミの様なものが見える飛蚊症と呼ばれる症状を自覚したり、急な視力低下を自覚したりするそうです。この段階の治療には、手術を必要とすることが多くなり、例え、手術がうまくいっても日常生活に必要な視力の回復が得られないこともあるそうです。
この時期になると血糖の状態にかかわらず、網膜症は進行していくそうです。
糖尿病と同じように糖尿病網膜症は自覚症状がないため、定期的に眼科検診をする必要があります。症状が出たら、失明を覚悟しなければならないようです。
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更新日 : 2006年11月22日 | コメント (1)
糖尿病性腎症で人工透析(入院生活11日目)
インシュリン歴25年のおっちゃんは決まった時間になるといつも立ち上がり、他の入院患者に「ほな、行こか」と言って立ち上がります。近頃、親しくなったので、おっちゃんに「どこに行くんですか?」と尋ねると、おっちゃんはニヤリとしながら、「透析や。予備軍、待ってるで~」とにこやかに立ち去りました。おそらく、残されたわたしは笑顔は引きつっていたでしょう。
「人工透析・・・、どんなんやろ?」
とおっちゃんの笑顔とは裏腹に人工透析について不安になってしまいました。
糖尿病の合併症に糖尿病性腎症(とうにょうびょうせいじんしょう)というものがあり、これは高血糖状態が続くと腎臓の機能が損なわれてしまう病気です。さらに悪化すると腎不全に陥って、命を落としかねない危険な病気です。そもそも糖尿病は膵臓からインシュリンが分泌されなくなる病気なのですが、その影響で腎臓も機能しなくなるのです。
腎臓には老廃物をろ過する機能があります。血液によって細胞から不要になった老廃物を受け取り、それを腎臓で老廃物をろ過して清潔な血液をつくります。そして、老廃物は尿として体外に排出されていきます。この機能がなくなると体内に老廃物がたまり、それが血液を通して身体中を流れ、心臓や脳にも影響を受けてしまうのです。ですので、この老廃物をろ過するために、人工透析を行わなければならないのです。
では人工透析とはどんなものかというと、いろいろな人工透析の種類があるみたいですが、一般的なのは身体に2本の管を挿入して、1週間に3回、約4時間、自分の血液を血液透析機を通してろ過するそうです。さすがにこれは大変です。医学が発展して、人工透析をすれば生きていけるのですが、やはりこの人工透析は仕事・生活に与える負荷は甚大です。
また、糖尿病性腎症の原因となる高血糖は自覚症状がなく、また腎症の初期段階では自覚症状がないみたいです。また症状が現れたときには腎機能はかなり低下していて、人工透析を受けないといけない場合が多いそうです。
自覚症状がない以上、やはり検査をする必要があると思います。糖尿病性腎症の兆候は尿検査で見分けやすいそうです。尿に「たんぱく」が混じっていることはろ過機能が弱っていることの兆候だそうです。
尿検査を行ったときに、「たんぱく」が混じっていないかを気に掛けた方がよさそうですね。
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更新日 : 2006年11月24日 | コメント (0)
血糖コントロール(入院生活16日目)
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更新日 : 2006年11月29日 | コメント (0)
1,5AG(1,5アンヒドログルシトール)(入院生活29日目)
当初、2週間ぐらいの気持ちでの入院したのですが、まもなく1ヶ月が過ぎようとしています。血糖値のほうも、入院当初と比べてだいぶ落ち着いてきたのですが、ところどころで難解な血糖値を示すことがあります。これさえおさまれば、退院できるかなと思っています。
先週、血液検査で1,5AG(1,5アンヒドログルシトール)という項目を検査しました。
これまで血糖値を調べる検査しては
・尿検査(血糖値が180mg/dlを超えると尿糖が出てくると言われてます)
・採血時点での血糖値
・HbA1C(ヘモグロビンエーンシー)
などがありました。これらの値は血糖コントロールが悪いと上昇するのですが、1,5AGは血糖コントロールが悪いと下降するのです。1,5AGというのは、体内に豊富に存在する物質です。しかし、血糖のコントロールが悪化した際、尿糖の増加とともに尿中への排泄が増加し、そのため血液内の1,5AGが低下するのです。
つまり、血糖値が180以上になると、尿に糖がおりるとの一緒に、この1,5AGも尿から排泄されて、体内の1,5AGが減少してしまうということです。正しく血糖コントロールが行われている(血糖値が180以上にはならない)場合は、1,5AGは体内から減少しないということになるのです。
しかも、この1,5AGという項目は血糖指標の中でも血糖変化を捉えるのが早く、血糖の下げ過ぎを未然に防いだり、急速な血糖降下を避けるなど、血糖のモニターに最も適した項目だそうです。そのため、薬剤の治療効果や他剤の血糖悪化作用のモニターとしても利用されています。ちなみに1,5AGの指標としては
正 常:14以上
優 良:10~13.9
良 好:6~9.9
不 良:2~5.9
極めて不良:1.9以下
となっており、わたしの結果は「1.6」で極めて不良です。
ちなみに尿糖がなくなると、血清1,5AGは通常の摂食下で1日に0.3μg/mlが一定の率で上昇するそうです。仮にこれから尿糖がでないよう、血糖値を180以下に保ったとしても正常値に戻るのは「(14-1.6)/0.3≒42」ということで42日もかかってしまいます。
ほんと血液ってのはいろいろな身体の情報を教えてくれますね。
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更新日 : 2006年12月11日 | コメント (0)
小倉智昭さんとSMAP×SMAP(入院生活30日目)
またまた消灯時間の22時から真っ暗な病室でSMAP×SMAPを見ました。
今回のビストロSMAPのゲストは小倉智昭さんです。小倉智昭さんはご存知の方も多いと思いますが、糖尿病です。「以前、トイレで隠れるようにインシュリン注射をしていたらネット上の掲示板で“麻薬を打っている”と書かれた」とのエピソードも公開してくれた方です。
糖尿病ではないゲストが来た場合、ビストロSMAPではどんな料理がでてくるのか気になるのですが、今回の小倉智昭さんの場合、私が気になるのは、糖尿病を考慮したメニューかどうかです。しかし、出てきた料理は明らかに糖尿病を意識した料理ではありませんでした。
それを見た瞬間、わたしは「ブラボー!!」と素直に感じました。糖尿病は自分との戦いです。自分の血糖コントロールができ、さらに糖尿病に対する知識が十分にあれば、時として食事も食べたいものが食べることができるのです。
ただ、ひとつ気になるのは、今回、小倉智昭さんがSMAP×SMAPに出演するにあたって、通常のインシュリン注射の単位をどれくらい変えられたのかなということです。これは糖尿病患者だからこそ、気になることなのかなと思っています。
毎朝の番組、「とくダネ!」の司会者でもある小倉智昭さんのコメントにときおり、カチンとくるわたしなのですが、SMAP×SMAPをみた直後は素直に「頑張ってください!!」と応援したくなりました。
話は変わって、今日、わたしの主治医からも夕飯の食事のカロリーが多くなる場合、いつも打っている超即効性30%+持続性70%のインシュリンだけではなく、超即効性100%のインシュリンを追加で注射してみてはというアドバイスをもらいました。この場合、注射は4回打たなくてはいけなくなるのですが、わたしの退院後の生活を考慮してくれたアドバイスに感謝です。
わたしは糖尿病患者と主治医の関係は非常に重要だと思っています。わたしは糖尿病になってから、ずっといまの主治医の治療を受け、そして納得いくアドバイスを受けています。納得できず、患者の生活に目を向けない医師が主治医となった場合、それはある意味不幸だと思います。こんな場合、主治医を変えるともっと糖尿病生活をエンジョイできるかもしれませんよ。
きっと小倉智昭さんと小倉智昭さんの主治医の関係は非常にいいものではないかと、今回のSMAP×SMAPで感じました。
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更新日 : 2006年12月12日 | コメント (0)
合併症に対する不安解消(入院生活34日目)
入院患者の中に、いかにも大工の棟梁のみたいな昔気質の頑固そうなおじちゃんがいます。そのおじちゃんと仲良くなったきっかけは、「兄ちゃん、入院してるんか?」というおじちゃんからの質問です。
それからおじちゃんにわたしが糖尿病であることを告げると、「ふぇ~、若いのに糖尿病なんか!?」と驚いてくれます。わたしは、もうこの驚きには慣れっこになってしまいました。ほとんどの人はわたしの年齢で糖尿病でかつインシュリン注射をしていることに驚いてくれます。
おじちゃんは、「わし、こんなんなったん初めてやからな~」と、糖尿病についていろいろ話をしました。おじちゃんもわたしの話をちゃんと聞いてくれて、それから合併症や、退院後の生活についての不安を話してくれました。わたしの中では、昔気質のおっちゃんはわたしのような若造の意見を聞いたり、よもや不安を語ってくれるなんて思ってもみませんでした。
当たり前の話なのですが、どんな人でも病気になれば不安になるのですね。わたしとおじちゃんは、言ってみれば糖尿病という病気で繋がっているだけの関係なので、弱いところを見せても大丈夫と不安を気軽に話してくれたのではないでしょうか?
そのおじちゃんはまもなく退院するのですが、「退院してから、病院みたいな生活はでけへん。大丈夫やろか?」とわたしに聞いてくれたので、「おっちゃんのように、ちゃんと糖尿病を気に掛けていれば、大丈夫ですよ。」と答えました。これは慰めでもなく、本当にそう思っています。
糖尿病の恐ろしいところは、血糖値が高いという症状がないことなので、退院して普段の生活を続けていると、徐々に糖尿病に対する意識は薄れていきます。それと同時に抱いている不安も解消されてしまします。わたしはインシュリンを打つようになって、糖尿病に対する意識は持続していますが、やはりそれでも意識の強弱はあります。
わたしは意識が薄れて糖尿病に対する不安を解消するのではなく、糖尿病と向き合って、そして正しく血糖コントロールを行って不安を解消さようとしています。おっちゃんと話していて、わたしが昔抱いていた合併症についての不安を改めて思い出させれくれたので、おっちゃんに感謝しています。
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更新日 : 2006年12月17日 | コメント (0)
ここからが勝負!!(入院生活最終日)
いよいよ本日、退院します。やっとインシュリンも身体に馴染んできて、血糖値も安定しました。
入院生活は39日間と長かったような気もしますが、自分にとってはあっという間で、非常に有意義な入院でした。しかし、自分にとっては有意義な入院でも、家族と会社には迷惑を掛けてしまいました。
じっくり入院させてくれた家族、1ヶ月半以上、仕事を休んでもわたしの机が存在している会社、物静かだけどきちっとわたしを診てくれた主治医、いろいろ悩みを聞いてくれて安心させてくれた看護師さん。そして健康の大切さや人生に勇気を与えてくれた入院患者さんに感謝です。
また、糖尿病は退院してからが勝負です。普通の病気(?)ならば、「退院=完治」なのですが、糖尿病はそうではありません。いくら病院の生活で血糖値が安定していても、退院後の生活で血糖値が安定しなければ、全然意味がありません。普段の生活で血糖値を安定させることが何よりも大切なのです。
わたしの場合、これからインシュリン注射の回数が1回増えて3回になり、インシュリンの種類も超即効性に変わりました。血糖コントロールをきちんと行うため、退院後の生活にどうやってインシュリン注射を組み込んでいくのか、これから試行錯誤していきます。
さあ、ここから勝負だ!!
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更新日 : 2006年12月21日 | コメント (0)