第61話 血糖コントロールという手段
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糖尿病奮闘記
~ 30歳で糖尿病になり、インシュリン注射をしている男の奮闘記 ~
2007/6/18 vol.0061
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こんにちは。
30歳で糖尿病と診断され、32歳でインシュリン自己注射を
するようになった『はしもと』です。
「ぱぱぁ~、お花の自転車にのる~」とむすめ。
むすめに自転車を買った。
「よっしゃ」とわたし
むすめがいそいそと自転車に乗る。
足元が気になるのか、下を向いてばかりいる。
「前向きや、前」とわたし。
むすめは前を向いた。
2,3歩進むとまた下を向く。
「前っ!!」と強い口調のわたし
「わかってるわっ!!」とやり返すむすめ。
「かわいい・・・」と親バカなわたし。
しかし、相変わらず下を向いているむすめ。
そしてとうとうその時はやってきた。
下を向いているむすめは、斜めに傾いているところに向かった。
そして、自転車が倒れた。
初転倒。
「ほら、パパの言った通りやろ」と言ってむすめをおこしに行った。
しかし、むすめは自ら立ち上がり、またスタスタと自転車をこいだ。
「成長したもんだ」とニコニコ顔のわたし。
結局、この日は3回もこけた。
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■血糖コントロールという手段
自転車が前に進むためにはペダルをこがなくてはいけません。
そのこいでいる様子が気になるのか娘は足元ばかり見ています。
その結果、思わぬところを走ってしまい自転車が転倒してしまいました。
これを無理やり糖尿病の血糖コントロールに当てはめてみます。
ちょっと無理があるかな・・・。
ペダルをこぐことを、血糖コントロールとし、
自転車が進む方向を、人生の進む方向(目標)とします。
血糖コントロールだけに目が向いていて、人生の目標に目を向けなければ、
血糖コントロールがうまくいっていても、楽しい生活は送れないこともあります。
目標に進むためには、自転車をこぐように血糖コントロールは必要なのですが、
血糖コントロールはあくまで手段であって、目的ではないと思っています。
わたしは、血糖コントロールをするために生きているわけではありません。
「目標を実現するために、血糖コントロールを行っている」
近頃、やっとこのように思えるようになってきました。
これまでわたしは「インシュリンを打っているから出来ない」と
諦めるような事が何度もあったのですが、
いまは「目標を達成するためにインシュリンをどうやって打っていこう」と
思うようになりました。
糖尿病だからと言って、人生が真っ暗なんてことはないと思っています。
気持ちの持ち方次第で、揚々たる未来が開けるのだと、いまそう信じています。
━━ 今回の格言 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
でも、資格試験に落ちたら、真っ暗になるんだろうな・・・
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糖尿病SNS・DMサークル | いま、糖尿病奮闘記は何位?
更新日 : 2007年7月 4日 | コメント (5)
第62話 恐怖が恐怖でなくなる恐怖
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糖尿病奮闘記
~ 30歳で糖尿病になり、インシュリン注射をしている男の奮闘記 ~
2007/7/2 vol.0062
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こんにちは。
30歳で糖尿病と診断され、32歳でインシュリン自己注射を
するようになった『はしもと』です。
「地震がでエレベータに閉じ込められたら、俺は死ぬかもしれない・・・」
そう思いながら、エレベータの階数点灯ランプを眺める。
近頃、暑くなってきた。暑いから昼食時はスーツの上着は着て行かない。
スーツの上着の内ポケットにインシュリン注射セットが入っている。
また、低血糖になったときのためのブドウ糖も入っている。
インシュリン注射セット・ブドウ糖を持ち出すのも面倒くさい。
だから、職場のトイレでインシュリン注射をして、急いで食事に向かう。
大胆になったものだ。
主治医からインシュリン注射は食べる直前に打つように指導されている。
「低血糖は何度も経験したことがあるので、低血糖対策は問題ない」
これまで低血糖になっても、意識を混濁させることはなかった。
「ちょっと待てよ・・・」
「エレベーターの中で閉じ込められた時に低血糖が起こったら・・・」
普段、何気なく乗っているエレベーターの中で久々に恐怖を感じた。
祈るような気持ちでエレベータが1階にたどりつくことを願った。
そして、翌日・・・。
同じように職場のトイレでインシュリンを打ってエレベータに乗った。
また、同じことをしてしまった。
しかし、恐怖は昨日よりも感じなくなっていた。
こっちの方が恐ろしい・・・。
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■恐怖が恐怖でなくなる恐怖
毎度毎度、同じような話題ですみません。
わたしは糖尿病対策にはメンタルの部分が非常に大きいと思っているので、
どうしても糖尿病対策にはこのような話題になってしまいます。
私自身も何度も同じ過ちを犯して、その度に反省しているのが現状です。
「お酒は糖尿病患者が飲んではいけないものだ」
糖尿病を発病した時はそう思い、お酒を飲むことに恐怖を感じていました。
糖尿病患者はお酒を飲んでも大丈夫だと書いてある本なんかありません。
しかし、お酒を飲んでも体調に特別な変化がなければ、
「なんや、お酒を飲んでも大丈夫や」
な~んて思って、それからお酒を飲む恐怖が恐怖で無くなっていきます。
恐怖を感じながら生活をすることは、それはそれでストレスになるのですが、
恐怖として感じなければいけない恐怖がなくなると、痛手も大きくなります。
糖尿病でない人が「血糖値が高い」と言われたら恐怖でしょう。
事実、わたしも恐怖を感じました。
しかし、糖尿病になりました。
わたしはその恐怖に打ち勝って、糖尿病になったのです。
打ち勝ってはいけない恐怖もあるということを改めて思い知りました。
━━ 今回の格言 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
けど、昼食時にインシュリンを持っていくのは面倒くさいな・・・
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糖尿病SNS・DMサークル | いま、糖尿病奮闘記は何位?
更新日 : 2007年7月24日 | コメント (5)
第63話 「糖尿病」という病名
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糖尿病奮闘記
~ 30歳で糖尿病になり、インシュリン注射をしている男の奮闘記 ~
2007/7/23 vol.0063
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こんにちは。
30歳で糖尿病と診断され、32歳でインシュリン自己注射を
するようになった『はしもと』です。
「明日は何の日か知ってる?」
とある平日。ホテルでランチをしているときに奥さんが尋ねる。
わたしは夏休み。奥さんは出産の通院のため仕事を休んだ。
娘を保育所に連れて行き、何年振りかで二人でランチ。
「やばい・・・、わからん・・・」と心の中のわたし。
しかし、そんな表情は微塵も見せない。
「そんなん、当たり前やんか」とわたし。
「じゃあ、何の日?」と奥さん。
いっせいにわたしの脳みそがフル活動。
・・・・・・・・・・
あれかな・・・。これかな・・・・。
・・・・・・・
いや、あれでもない・・・。これでもない・・・。
・・・・
ダメだ・・・。思い出せない・・・。
背中に一滴の汗が流れ落ちる。
そして、覚悟を決めた。
「明日は・・・、給料日やろ・・・」とわたし。
「そりゃそうやけど・・・」と不満げな奥さん。
「あ~、わからん。結婚記念日は4日後やし・・・」とわたし。
不満げな奥さんの表情が変わる。
「ひょっとして、間違えてたんか?」とわたし。
「はっはっは~」と奥さん。
恐ろしい・・・。勘違い。
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■「糖尿病」という病名
「夫は記念日を忘れるもの」
そんなイメージを払拭させようと一生懸命に記憶の糸をたどったのですが、
結局、思い出せませんでした。
それもそのはず、奥さんは記念日の日にちを間違えていたのですから。
だけど、わたしはとっても焦りました。
記憶が正しいわたしが焦って、記憶が間違っている奥さんが堂々としている。
なんか、とっても滑稽ですよね。
でも、これが糖尿病に当てはめると滑稽でなくなります。
それは糖尿病を勘違いしているのが世間の人で、
その勘違いによって苦しんでいる人が糖尿病患者だからです。
勘違いしている世間の人も悪意があるわけではないと思っています。
「糖尿病」という病名が勘違いを生み出しているのではないでしょうか?
「糖・・・、砂糖・・・、甘いものが好きな人がなる病気・・・」
そう勘違いしている人は多いのではないでしょうか?
ちなみにわたしは甘いものが大嫌いです。
糖尿病に関係のない人はもちろん糖尿病には無関心です。
それはそれで仕方がないことだと思うのですが、
もし、身近に糖尿病の方がいらっしゃる方は、
このメルマガが、糖尿病についての勘違いを知るきっかけに
なってもらえればいいなと思っています。
━━ 今回の格言 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
病気の名前を「糖尿病」から「ランゲルハンス病」に変えてみては!?
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糖尿病SNS・DMサークル | いま、糖尿病奮闘記は何位?
更新日 : 2007年8月13日 | コメント (5)