第50話 糖尿病という名の電車
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糖尿病奮闘記
~ 30歳で糖尿病になり、インシュリン注射をしている男の奮闘記 ~
2007/2/12 vol.0050
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こんにちは。
30歳で糖尿病と診断され、32歳でインシュリン自己注射を
するようになった『はしもと』です。
「パパ~、だっこぉ~」とむすめ。
1年前のわたしなら迷わず、喜んでだっこする。
しかし、いまはためらう。
悩んだ挙句、むすめを抱っこする。
そして・・・、
「パパ、あっち!!」とむすめが指差す。
「やはり、そうか・・・」とこころの中のわたし。
むすめが指差したのは食器棚。
そう、食器棚の一番上の段にはお菓子が隠されている。
抱っこしてしまった以上は仕方がない。
かがんだ姿勢で抱っこをして、食器棚に向かう。
何とか一番上の段を見られずに、娘を下ろした。
ちょっと不満げなむすめ。
しかし次の瞬間、むすめは椅子を持ってきて、お菓子を見つけた。
「やるな!!」とむすめを褒めて、お菓子をあげた。
そして、わたしは奥さんに叱られた・・・。
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■糖尿病という名の電車
先日、わたしは生まれて初めて糖尿病の掲示板に書き込みをしました。
相手の言っていることを理解し、そして自分の伝えたいことを明確にし、
誤解を生まない言葉を選んで書き込みました。
書き込みをしようと決意してから、半日考えてしまいました。
しかし、その後の他の人の書き込みを読んでいると、
ほとんど嬉しくなるものだったのですが、悲しくなるものもありました。
みんな、糖尿病で悩んでいます。厳しい人もいれば、甘い人もいます。
知識が豊富な人もいれば、糖尿病になったばかりの人もいます。
ただ、みんな糖尿病と向き合っている。それだけは共通していると思います。
例えば、電車に乗っているとします。背が高い大人は吊り革を持ちます。
小さい子供は吊り革には届かないので、座席の横の手すりを持っています。
赤ちゃんはお母さんに抱かれて座席に座っています。
また、足を骨折した大人は、吊り革を持たずに座席に座ります。
みんな方法は違えど、急ブレーキに備えて身を守っています。
背が小さい子供に、身を守るために吊り革を持てと誰も言いません。
しかし、精神的な話になると、なぜか吊り革を持てない子供に対して、
「なぜ、身を守るために、吊り革を持たないんだ! お前はおかしい!!」
といっている様な気がします。
精神的な部分も人それぞれ、強み、弱みがあるかと思います。
また、痛みを知って、初めて弱さを知った人もいるかと思います。
むすめの話しに戻りますが、お菓子に手が届かなければ椅子を使います。
むすめがジャンプして、届かないお菓子を取ろうとしていたら、
わたしは届くように工夫をしなさいと教えるでしょう。
精神的な事も同じで、弱音を吐いたり、誰かの助けを求めたりするのは、
本当に自分を見つめた強さだとわたしは思うのです。
弱いことは情けないことでない。わたしは、そう思うのです。
━━ 今回の格言 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
みんな一生懸命。これだけは間違いのない真実。
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糖尿病SNS・DMサークル | いま、糖尿病奮闘記は何位?
更新日 : 2007年2月21日 22:31