合併症に対する不安解消(入院生活34日目)
入院患者の中に、いかにも大工の棟梁のみたいな昔気質の頑固そうなおじちゃんがいます。そのおじちゃんと仲良くなったきっかけは、「兄ちゃん、入院してるんか?」というおじちゃんからの質問です。
それからおじちゃんにわたしが糖尿病であることを告げると、「ふぇ~、若いのに糖尿病なんか!?」と驚いてくれます。わたしは、もうこの驚きには慣れっこになってしまいました。ほとんどの人はわたしの年齢で糖尿病でかつインシュリン注射をしていることに驚いてくれます。
おじちゃんは、「わし、こんなんなったん初めてやからな~」と、糖尿病についていろいろ話をしました。おじちゃんもわたしの話をちゃんと聞いてくれて、それから合併症や、退院後の生活についての不安を話してくれました。わたしの中では、昔気質のおっちゃんはわたしのような若造の意見を聞いたり、よもや不安を語ってくれるなんて思ってもみませんでした。
当たり前の話なのですが、どんな人でも病気になれば不安になるのですね。わたしとおじちゃんは、言ってみれば糖尿病という病気で繋がっているだけの関係なので、弱いところを見せても大丈夫と不安を気軽に話してくれたのではないでしょうか?
そのおじちゃんはまもなく退院するのですが、「退院してから、病院みたいな生活はでけへん。大丈夫やろか?」とわたしに聞いてくれたので、「おっちゃんのように、ちゃんと糖尿病を気に掛けていれば、大丈夫ですよ。」と答えました。これは慰めでもなく、本当にそう思っています。
糖尿病の恐ろしいところは、血糖値が高いという症状がないことなので、退院して普段の生活を続けていると、徐々に糖尿病に対する意識は薄れていきます。それと同時に抱いている不安も解消されてしまします。わたしはインシュリンを打つようになって、糖尿病に対する意識は持続していますが、やはりそれでも意識の強弱はあります。
わたしは意識が薄れて糖尿病に対する不安を解消するのではなく、糖尿病と向き合って、そして正しく血糖コントロールを行って不安を解消さようとしています。おっちゃんと話していて、わたしが昔抱いていた合併症についての不安を改めて思い出させれくれたので、おっちゃんに感謝しています。
糖尿病SNS・DMサークル | いま、糖尿病奮闘記は何位?
更新日 : 2006年12月17日 11:47