閉所恐怖症でMRI検査断念 -後編-
その日は朝から憂鬱だった・・・。
「今日はMRI。閉所恐怖症のわたしは無事に検査ができるだろうか・・・」
-誰もがしている検査だ。お前にできないわけがない!!
「そうだ、俺にもできる!!」
-ほんとに大丈夫か?狭い穴に入るんだぞ。動けないんだぞ!!
「やっぱり、俺には無理かも知れない・・・」
10分ごとに気持ちが交互に揺れ動く。検査開始まで刻々と時間が迫る。気持ちの整理がつかないまま、病院にたどり着く。
診療開始前の閑散とした院内。事前に教えてもらった手続きを開始し、いぜ検査室に向かう。もちろん平然を装って。自分が閉所恐怖症だと伝えた看護婦さんはいない。いま病院の中でわたしが閉所恐怖症だと知る人間は誰もいない。
「よし、いくぞっ!!」
検査室の扉を開ける。
「大丈夫!!俺にはできる!!」
ガンガンガン。何かが鳴り響く音がする。その音はMRIの検査器からなり響く。突然、恐怖がよみがえる。しかし表情には出さない。そして検査着に着替える。
「この台に寝てください。30分ぐらいで検査は終わります。」
検査師がそう言う。
-30分?長すぎる・・・。
この時点で既に気持ちは弱りきる。寝ていた台は自動で動き、そしてMRIの穴の中へ。目をつぶり、精神を落ち着かせる。ガンガンガンという音がさらに大きくなる。
「目を開けたらダメだ。これから俺は寝るんだ!!」と心に誓い、すぐさま目を明けてしまう。
・・・・・・・・・・・・・・
3分後、わたしは検査着を着替えている。検査師にすみませんとお詫びをして検査室を後にする。その後CT検査に切り替えたのは言うまでもない。
いまならできる。そんな気持ちが頭によぎる。そう思うことで自分を慰めているのだ・・・。
糖尿病SNS・DMサークル | いま、糖尿病奮闘記は何位?
更新日 : 2006年2月 9日 09:34
はじめまして。
今日同じ体験をしてきました(涙
なのでトラックバックさせていただきました。
怖かったです〜。
投稿者 meu : 2006年2月23日 16:52